経口補水液の摂り方
更新日:2024年11月30日
~熱中症予防に~
暑くなってくると、冷蔵庫に1本のOS‐1を常備するようにしています。万が一の備えのために。
自分のためですし、来院した患者様に必要と思った時にお出し出来るように。
過去に1度だけ召し上がった方は、「美味しい」と。喉がカラカラ、脱水症状に近かったのでしょう。
熱中症Ⅰ度(めまい・たちくらみ・こむらがえりの症状)の軽傷時、水よりもまず経口補水液(OS-1等)を摂って対応されると良いでしょう。
ひと口目は飲みやすいように少し冷やすくらいのものを、胃を刺激し過ぎないように徐々に常温にすると良いですね。

【 経口補水液の基本の作り方 】
●材料
・水…… 1L
・塩…… 3g
・砂糖…… 40g
・レモン果汁……大さじ1杯(お好み)
●作り方
1. 水に塩、砂糖を加え、混ぜる。
2. 砂糖と塩が溶けるまでしっかりと混ぜ合わせたら完成。
※水1Lに対してレモン果汁を大さじ1杯加えると、苦手な方も少し飲みやすくなります
ひと口目は砂糖の甘みを強く感じ、後からほんのり塩気を感じます。数口目になると、砂糖の甘さをより強く感じるようになり、口のなかに味が残るようになります。苦手な方も多いかもしれません。
調子の良い時はより甘味・塩気を強く感じて苦手と感じていても、調子の悪い時は、とても美味しく感じます。
自分の身体の調子を確認する目安になるので、一度お試しください。
使用する水は浄水を利用し、冷やしたものを使うほうが、おいしく飲むことができますよ。
経口補水液は菌が繁殖しやすいため、手作りの物は、作った当日中に飲み切るようにしましょう!
すぐに冷蔵庫で保存するのも忘れないでくださいね。
また、経口補水液は糖分や塩分などが含まれるため、飲みすぎると取り過ぎになってしまいます。日常的に飲むのは避け、あくまで熱中症対策として利用するようにしましょう。
熱中症Ⅱ〜Ⅲ度の中等症から重症時は、医療機関で点滴をおこないます。
この時、点滴液は普通常温を使用しますが、体温が異常に上昇している時は冷たくした点滴液を使うそうです。冷たくした点滴液を血液に入れて、冷たくなった血液が全身に回り、上昇した体温を下げる。冷たくした経口補水液を摂るのと同じで、より直接体温を下げる効果が期待できます。

経口補水液の摂り方ですが、はじめに、0~150mlをゆっくり飲む。1~2分間してから、さらに50~150mlを同じようにゆっくり飲む。まだ飲めるようなら、さらに50~150mlを繰り返す。ゆっくり飲むことが基本ですが、飲める(飲みたい)と思えば、ごくごく飲んでも良いでしょう。
重ねて言いますが、一度に冷やし過ぎると胃を刺激し過ぎてしまうので、ひと口目は冷えているもの、続けてごくごく飲むものは常温をと、工夫することも忘れずに。暑くなると胃腸の調子を崩す人が増えるのも、内臓の冷やしすぎからきているので、時には内臓も気遣ってあげてくださいね。
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